光回線にはエリアがある、エナジー光は?
光回線は現在のところネットワーク環境のインフラでは最も速度の速いものです。インターネット環境を家庭に開設するにあたっては、モバイルルーターか光回線のどちらかですが、光回線の方が安定しており速度も速く、料金もお得となれば自宅内は光回線を検討するのが必然的な流れとなるでしょう。
ただ、光回線を検討されている方にとっての最初の関門が、「自分の住んでいる家はサービス対象エリアに入っているかどうか」です。光回線は電柱に長い距離の光ファイバーケーブルを敷設する必要があるため、提供する会社もかなりの投資が必要。それなりに需要が見込まれる地域でないと引くことができないという経済的事情があるのです。なので、「どんなところでも光回線サービスが受けられる」というわけにはなかなかいかないのです。
光回線のエリアはどのようにして決まる
最初に光回線を全国に張り巡らせていたのはNTTでした。今でも多くの回線事業者はNTTの回線を利用してサービスを提供しています。ケーブルテレビ事業者や、電力会社系などはNTTとは別の回線網を持っている業者もありますが、今でも多くの場合光回線を引くのにあたってはNTTの都合に左右されているのが現状です。
NTTの提供するサービスはフレッツ光ですがフレッツ光は日本全国ほとんどの地域をカバーしているようにホームページ上では表示されています。
ただ、ホームページ上で提供エリアに入っていても住所によってはできないことがあります。回線は区画ごとに敷設するので、区画によって希望者が一定数以上見込めないということであればNTTはそこまで回線を敷設しません。そういう場合は「回線利用希望」を登録してNTTが引いてくれるのをひたすら待つということになります。
エリア内でもできないこともある
光回線の自宅近くまで電柱を伝ってくる線は「加入光ファイバー」といって1本の光ケーブルに何人分かの芯線を入れて引いてきます。何人分の線を入れて引くかによって割り算で一人分の原価が決まります。たくさん希望者がいればいるほど安くなるという仕組みですね。たとえば1区画に2人しか希望者がいないところでは一人当たりの回線価格は回線敷設工事費用の2分の一もの価格になることになるため現実的ではありません。なので回線需要が一定以上ない区画へはたとえ提供エリアであっても引くことができないのです。
また、光回線は電柱を伝ってくる仕組みである以上、電柱に敷設してある高さより一定以上高い場所だと引くことができない場合もあります。電柱の高さより一定以上高い場所に回線を引くということは、通常の戸建ての場合とは違って全く違った内容の工事になりますので高価になるのです。エナジー光の場合マンションの8階以上は戸別タイプの回線を引くことができませんので注意してください。
高層マンションの人はどうする
ではマンションの8階以上に住む人はどうすればよいのでしょうか。2つの場合に分けて解説します。
- 1.すでにマンションに光回線が引かれている場合
- マンションの共用スペースまで回線がすでにひかれており、各部屋まで分配するための装置(スプリッタ)が設置してあれば後は部屋への配線工事を依頼するだけとなります。プロバイダ契約をすることと工事日の打ち合わせを事前にしておく必要があります。マンションの共同回線利用には光ファイバーケーブルそのものを部屋まで引くものやLAN方式になっていてLANケーブルを引いてあるもの、またVDSL方式といって普通の電話と同じ線を使う方式もあります。
マンションの8階以上に住む方はこれらの方式を使うこととなるでしょう。 - 2.マンションに光回線が引かれていない場合
- まずはマンションの管理組合若しくは大家さんに相談して引き込みの許可を得ます。他の居住者の方が複数名同じような希望をお持ちであれば共同利用方式で回線を引く方法もあるのでしょうが、たいていの場合は自分だけのためにひくことになると思います。エナジー光をご検討いただく場合、7階以下にお住まいなら戸別タイプの光回線を引くことも可能とは思いますが、前段で申し上げた通り8階以上は残念ながらできません。モバイルルーターなど別な方法を考える必要があります。
エナジー光はどうなの?事前によく検討しよう
各回線業者はそれぞれのアピールポイントで盛んに加入の促進を行いますが、価格や速度よりも大前提になるのが、「物理的に引くことができるのか」ということになります。ホームページ上ではできることになっていたとしても、よく電話で相談をしてみると「結局できなかった」ということは実はたくさんある話なのです。ホームページ上などで調べたうえで、確認のために電話などで住所を提示して調べたほうが良いでしょう。
また、マンションの高層階(8階以上)にお住いの場合、エナジー光は残念ながら工事ができません。他の方法をご検討いただくこととなります。
このように光回線を引くと言ってもいろいろ知識が必要で検討すべきことは多岐にわたります。相談したり調べたりしながらベストなチョイスをできるようにしましょう。